日記

2013年3月24日 (日)

劇団バッコスの祭「センの風とムラサキの陽」


劇団バッコスの祭の17回公演「センの風とムラサキの陽」のDVDを購入して、観たいなぁと思いながら週末を待ち、観ました。

主演の辻明佳さんとツイッターで知り合い、その御縁で興味をもって、DVDを買ったのですが、なにぶんわたしは見たことも聞いたこともない劇団ですから、とりあえずどんなものだろう、という気持ちがほとんどでした。

劇は第二次世界大戦末期の広島が舞台になっています。
当然、原爆の話です。国産原子爆弾の制作に携わる弟と、辻さん演じるところの、国民の士気高揚のための劇団に所属する姉の二人を軸に物語は進んできます。重たいテーマではありますが、笑いあり癒しありでとても巧くつくられています。

どんなものだろう、と思いながら観たものですから、まあはじめははっきり言って冷やかし半分の気持ちでした。

でもまずとにかく驚いたのが役者さんたちの「声」です。
この劇団の役者さんたちはこんな声を出すのか、と驚くと同時に、一気に世界に引き込まれていきました。あの声がなければしばらく白けた気持ちで観なければならなかったかもしれない。

この劇には劇団が登場するので、劇中劇がくみこまれています。
主人公である姉弟の極限でのスタンスを決定づける大事なファクターなのですが、いわゆる殺陣はこの劇中劇のなかで演じられます。それがなかなかうまかった。加えて辻さんの見栄の切り方のかっこよさったらもう!必見です。

二時間ほどの演目なのですが、前半はかなりライトに進み、笑いどころもたくさんあったのですが、中盤からは正直わたしずっと泣いてました。
極限、を目の前にした人間たちの日常を思う、というのはもちろん、1945年の夏、日本に、広島に何があったか知っているからこそ前もってわかりうる極限なのですが、悲壮なまでの希望を持って暮らしている姿に胸を打たれました。

とにかくみんなにおすすめする一作です。
わたしも繰り返し観るとおもいますし、身近なひとには広めていきたい。

個人的な一番の見どころは終盤主人公が新聞記者に言う(というか叫ぶ)一連の台詞。

とりはだとなみだが一緒に沸き立ちます。

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